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うま味は日本独特の物? [お茶の知識]

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昔から食品の基本的な味は4つ有ると云われています。それは甘み、塩味、酸味、苦みと云われています。近年、昆布や鰹節などのだし汁の成分はグルタミン酸やイノシン酸などの「うま味」も独立した味の要素で、先の4つの味に加えて5番目の味として加わりました。しかし欧米人には「うま味」という味の感覚は無く、それに対応する言葉はなく、「umami」と表記するのが国際的には標準になっているようです。そんなうま味は日本の上級煎茶や玉露にも沢山含まれています。

お茶の甘み・うま味の素は?

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緑茶の甘み・うま味の主成分はアミノ酸類です。アミノ酸は玉露や抹茶そして上級煎茶に多く含まれています。そのアミノ酸を細かく分けると、テアニン、グルタミン酸、アルギン酸、アスパラギン酸、セリン等です。これらのアミノ酸類でお茶に含まれる量の90%以上占めます。このうち最も多いのはテアニンでアミノ酸類全体の50%を占めます。テアニンはチャに特有の成分で、1950年に酒戸弥二郎によって玉露から発見されました。そのテアニンはチャの栽培で遮光したり、窒素肥料を施すと増える性質があります。テアニンはうま味とお茶の甘みを増すのに関係していると云われています。

お茶の苦みと渋みの元は? [お茶の知識]

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お茶の渋みと苦みの素は「カテキン類」です。カテキンは抗酸化作用で注目されていますが、お茶にはタップリこのカテキン類が含まれています。お茶に含まれるカテキン類は、主にエビカテキン、エビカテキンガレート、エビガロカテキン、エビガロカテキンガレートの4種類があります。このうちエビガロカテキンガレートの分量が最も多く、全カテキンの半分を占めます。これらは冷たい水には溶けにくく、熱いお湯だと良く溶出します。従って渋みを抑えたお茶を飲むには、ちょっと冷ましたお湯が最適です。あと一つの成分の「カフェイン」が有ります。これは苦みとともに、眠気を覚ます作用があります。就寝前に飲むと眠れない事もあります。

お茶の種類による味の違い [お茶の知識]

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お茶の種類の事を「茶種」といいますが、その「茶種」によって含まれる成分が違い、味も変わってきます。煎茶は渋みとうま味の調和がとれて、後味の良いものが高品質とされています。特に、その年の一番最初に摘む「一番茶」の早い時期の物は「アミノ酸」を多く含みますので、豊富なうま味と後味の良い、渋みも兼ね備えたお茶です。一方、下級茶は一番茶の遅い物や二番茶を主な原料にしていますので、「アミノ酸類」が少ないため、うま味が少なく、苦み・渋みが強く感じられます。最上級のお茶とされる玉露は、生産方法の違いにより、上級煎茶よりさらに「アミノ酸・「カフェイン類」が多く、「カテキン類」は少なくなります。そのため、うま味と甘みが強く出やすく、まろやかで濃厚なお茶になります。

お茶の味を決める成分は? [お茶の知識]

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お茶の味の主な要素には甘み、渋み、苦み、うま味の4つが有ります。お茶のうま味や、甘みを決める成分は「アミノ酸類」や「糖類」等です。また、お茶の基本的な味になっている苦みや渋みの成分は「カテキン類」や「カフェイン」です。食品の中で苦みや渋みの成分が中心になってる物は珍しく、普通の食品では不快に感じる味も、お茶に関しては飲んだ後、爽快に感じるから不思議です。これから順次成分についての考察を紹介したいと思います。

「フレーバーティー」を紹介します。 [紹介]

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最近TV等に取り上げられている「フレーバーティー」を紹介します。日本茶は本来、そのものの自然な香りと味を楽しむ物ですが最近、日本茶にハーブやドライフルーツなどを入れて香りを楽しむのが注目されています。作り方は急須に茶葉を入れるときに素材(ドライフルーツやハーブなど)も一緒に入れます。するとお湯で茶葉を浸すと、一緒に香りが立ち上がって「フレーバーティー」の完成です。写真は乾燥したミントと緑茶を擂り潰して耐熱ガラスのカップにお湯で溶かした物です。ミントの爽やかな香りと清涼感が緑茶とマッチしておいしいです。その他の珍しい組み合わせを紹介します。ほうじ茶・ミルク、ほうじ茶・ジャスミン、ほうじ茶・蜂蜜、玉露・ゆず、玉露・黒蜜、煎茶・キウイなどお試し下さい。

飲んだ後の茶殻はどうしてますか? [お茶の知識]

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茶殻のいろんな使い道
【掃き掃除】 茶殻をまくと、ホコリがくっつき、ホコリが舞い上がる事なくきれいにお掃除できます。また殺菌効果もあるので一石二鳥です。
【拭き掃除】 茶殻を包んだ布で床などを磨くとつやがでて、殺菌効果と消臭効果もある。
【入浴剤】 茶殻を布などに入れて浴槽に入れると、リラックス効果や抗菌作用が有り、水虫などの皮膚疾患などに効果が有ると云われている。
【肥料】 茶殻にはお茶成分の約70%をしめる不溶性の成分が残る。そのため植木や植物等の良質な肥料になる。

いろんな様式の急須があります [お茶の知識]

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いろんな様式の急須があります。淹れるお茶の種類により向き不向きがあります。
【上手型急須】注ぎ口に対して上方に取っ手の付いている急須です。番茶やほうじ茶、玄米茶に向いています。
【横手型急須】日本で最も普及している急須です。柄の角度など使いよく工夫されています。
【後手型急須】注ぎ口とは反対側に持ち手がついて、中国発祥の急須で紅茶や中国茶に向いています。
【絞り出し】少しの隙間から茶を滴らすように使用します。一つの葉が大きな手摘みのお茶など使用します。
【宝 瓶】取っ手がなく玉露や上級煎茶など比較的低温で淹れるお茶に向いています。揺らさず静かに淹れます。
【鉄 瓶】ふつうお湯を沸かすための道具ですが、鉄製のため重くがっしりしています。湧かしたお湯は鉄分が含まれてまろやかに
成り、お茶を淹れるのに適しています。

近赤外線分析法とは [お茶の知識]

近赤外線分光分析器
【近赤外線分析法とは】
近年、食品の味や香りを機械的にセンサー(近赤外線分析器)で分析して、品質を評価する方法が多く取り入れられています。成分を科学的に測定する器械が発達して人間の官能検査を補助する検査法として利用されています。近赤外線という光線を茶葉に照射する事により、お茶の成分の各量を測定する物です。測定できるのはカテキン類・カフェイン・アミノ酸類・全窒素・水分・ビタミン等です。それによりその茶葉の品質が裏付けられます。

茶の香り成分に関係する2種類の酵素遺伝子が発見された。 [紹介]

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緑茶や烏龍茶、紅茶の葉を作るチャ(茶の樹)が香り成分を自身の細胞内に蓄えるのに2種類の酵素遺伝子が重要な役割を果たしているのを静岡大の大西利幸准教授(植物化学)などの研究グループが世界で初めて発見した。米国植物生物学会誌で発表した。
静岡新聞ニュースより

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